映画、映画、ペルセポリス!今年に入ってから少し時間ができたので、今まで我慢していた映画をいくつか観に行きました。人に勧めるにはだいぶ遅く、少々重めの作品が多いのですけど。
「パンズ・ラビリンス」は、美しいポスターを見て、ファンタジーだと思って子供に見せたなら、泣かれてしまうに違いないくらいダークで悲しい話でした。空想と現実…、本当に恐ろしい。痛くて、ひゃっとなる場面もあり、重い気持ちになりましたが、見応えのあるすごい作品だと思います。 「スウィーニー・トッド」は、帰って来たダークなジョニー・デップに期待して。わかってはいたのですが、これも痛い場面の連続でゲンナリ気分に。歌、映像美、海辺の楽しい場面は好きでした。 「いのちの食べ方」は、食の安全について考える事が多い昨今、知っておきたいと思って。「世界屠畜紀行」(内澤旬子著)という本を読んでいたので、肉になる工程には準備ができていたものの(やはり痛い場面あり)、むしろ岩塩(たぶん)やオリーブに驚いたり、あらゆる機械を作ってしまう人間の執念みたいなものに感心してしまいました。 そして「ペルセポリス」! とてもとても気に入りました。大オススメです。 メゾチント(版画)的な始まりから気分は高まり、少しだけカラー場面もありますが、白と黒の美しい手描きトレースのアニメーションに魅了されました。(最近のぬるっとしたCGアニメは苦手です) フランス在住のイラン女性による、自身の半生の物語で、のほほんと日本で育った私と、イランの情勢やしきたりの中で育ち脱出するマルジとは、全く違うものの年齢が近いので、ブルース・リー、アバ、ゴジラ等、その時代の流行には共感! 絵のうまさ、キャラクターの魅力、ドラマチックなストーリー、中でも、おばあちゃんが素敵で、印象的なセリフに涙ぐんでしまうほど。 「友だちのうちはどこ?」「運動靴と赤い金魚」等々、今までいくつか観てきたイラン映画は、貧しい子供達の話が多かったのですが、「ペルセポリス」は上流家庭の特殊な環境であり、かなり新鮮でした。 「墓場鬼太郎」に続き、今回も原作の漫画本を買ってしまいそうです。 〜2008年2月〜 (( N E W S ))
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イラスト・絵本・キャラクター制作
冬壺茶壺 〜かわむらふゆみWebサイト〜
illustrator/KAWAMURA Fuyumi
イランの上流階級って興味深いね、なんだか。
スウィーニー・トッドはこないだ熱く語った通り。ちょーっと残念だったよね。