イラスト・絵本・キャラクター制作
    冬壺茶壺 〜かわむらふゆみWebサイト〜
    illustrator/KAWAMURA Fuyumi

 

 

映画をひとつ、展覧会をひとつ、そして外出自粛

なんとも重苦しい日々となっている。”不要不急の外出の自粛”はしっかり守りたいけど、長期戦を覚悟しなくては。自粛要請が出る前に、映画をひとつ、展覧会をひとつ観ていた。30分ほど歩いて行けて、広く空いている映画館を選んだり、展覧会へは今月最初で最後の電車に乗ったけど空いていて、広大な生田緑地が会場だったし、今となっては行っておいて本当に良かった。

◆映画「ジュディ 虹の彼方に」は、10代でスターとなったジュディ・ガーランドの晩年を中心に、子供時代の苦しい姿が差し込まれ、大人たちに薬と言葉で支配されてきたことがわかる。ガリガリで精神的に不安定な47歳のジュディは痛々しく、スターの宿命なのか、こんな若くして亡くなっていたなんて知らなかった。

子供の頃テレビでたまに放映された「オズの魔法使い」の夢のような世界に魅了されたし、ちょっと怖いところも好きだった。まさか撮影時にあんな辛い思いがあったとは。レネー・ゼルウィガーはアカデミー主演女優賞なだけあって貫禄の演技と歌唱。ロンドンの世話係の女性も良かったし、ゲイカップルの家に行く場面がとても好きなエピソードだった。

 

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◆川崎市岡本太郎美術館での「第23回 岡本太郎現代芸術賞展」は実に濃厚で、パッションがほとばしる力作揃い!面白い作品だらけの中、やはり岡本太郎賞の野々上聡人作品は、平面も立体もアニメーションまでも、ぎっしりと迫力満点で凄まじい熱量!すごい。岡本敏子賞の根本裕子作品「野良犬」も、恐ろしいほどの凄み。陶土で作られているのにも驚く。

4月12日まで(月休)だけど、こんな素晴らしい展覧会が観てもらえないのはモッタイナイ。あらゆる業種が非常事態で、いったいいつまで続くのか。。ひたすらせっせと仕事をしていて、もともと引き籠もり期間だったけれど、息抜きに人と会うのもガマン。どうか、早く良い兆しが出てくることを願うばかり。

〜2020年3月〜

彫刻展と 映像祭と QUEEN遊び

◆府中市美術館での「青木野枝 霧と鉄と山と」(3月1日まで)が素晴らしかった。2018年の「水と土の芸術祭」で観た石鹸の作品に再び会えて、大好きなシリーズだけど、やはり代表的なのはダイナミックな鉄の彫刻たち。展覧会のタイトルのように、山のようにも森のようにも感じる造形。石膏越しに眺める鉄の林は風景となり、棘と卵の組み合わせにはストーリーを想像する面白さ。

点数は多くないものの、作品のスケール感で圧倒された。「展示場所に合わせて作られ、展示が終わると解体され」るという。そんな!これを?潔いというのか、保管の問題もあるのか、パワフルなのは間違いないし、インスタレーションと捉えれば納得で、アートの一期一会も大切にしたい。

 

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恵比寿映像祭(2月23日まで)は無料で楽しめる作品もたくさんあり、さらに有料上映のアジアの短編アニメーション10作を集めた"DigiCon6 ASIA"を観てみた。今回の映像祭のテーマが「時間を想像する」ということで、時間=生と死を扱ったものが多いように感じた。もっとナンセンスなタイプもあればいいのにと思い、気に入った作品は二つ。しばたたかひろ「何度でも忘れよう」(熊のぬいぐるみが主人公のダークなタイプ)と、リュウ・マオニン「僕と磁石と大切な友達」。特にこの中国の作品は、こってりした絵と素朴なナレーションと切ないストーリーで、たまらなく良かった!(もう上映は終了)またどこかで別の作品が観てみたい。

◆銀座のSONY PARKでやっている「クイーンと遊ぼう」が楽しい♫ QUEENの音楽を体験しながら遊べるなんて”待ってました”な企画。ボヘミアン・ラプソディのMVに顔ハメ参加できるなんて夢のようだし、カラオケボックスでは例のマイクスタンドが渡されるし、平日は空いていたし、また行ってしまう予感。3月15日まで。

でも、コロナウィルスの心配と仕事の具合で、なかなか気楽には外出できなさそう。花粉も酷くならないことを願うし、とにかく世の中の重い事態が明るい方へ行って欲しいと思う。

〜2020年2月〜

暖かな1月、久しぶりに映画など

◆2020年がスタートして、あっという間に一ヶ月経ってしまっている。正月明けに初めて訪れた生田緑地が、天気も良かったせいか気持ちよくて、こんな所が近所にあったらいいなぁと気に入ってしまった。花の季節、新緑、きのこ!と何度も訪れる予感。川崎市岡本太郎美術館での「芸術と社会 現代の作家たち」展を目当てに行き、常設とともに素晴らしく、たっぷり楽しめた。今回はあきらめた民家園もそのうち、きっと。

きのこといえば、ガシャポンの「LEDきのこライト」の出来の良さに興奮して、揃えたのは当然のこと。

 

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◆映画はカンヌでパルムドール受賞の「パラサイト」! ポン・ジュノ監督作品はほとんど観ているファンだけど、今回はもう、ストーリーの秀逸さに圧倒された。視覚と嗅覚、ドキドキハラハラ、衝撃!、、観たあとのザワツキと高揚感。社会問題を扱いながらエンターテインメント性もあり、感情を揺さぶられまくる。豪邸の構造は韓国ならではだろうし、半地下住居の構造もまた驚く。なんだか物凄いモノを観てしまった、と思うし観るべきな作品だった。

◆都内ではもう終了してしまったけれど、上映ラスト前日に駆け込んだ映画「シュヴァルの理想宮」も素晴らしかった。こちらは静かな感動があり、涙を流さずにはいられない。風景の美しさはまるで当時のままのようだし、俳優たちは皆、品格を感じさせるような、主役も奥さんも上司もとても良かった。

シュヴァルについては前から知っていて、いつか観に行ってみたい場所のひとつであり、昔そこを旅行した友達から絵葉書をもらったこともある。映画でも登場したあの絵葉書。絶対捨てたはずはないのに、今のところ見つからない…。偏屈な男の人生は、悲しみに見舞われながらも、コツコツとやり遂げた実話。こういう芸術には敵わないな。

〜2020年1月〜

ミナ ペルホネン / 皆川明 つづく

◆リニューアルしてから初めて訪れた東京都現代美術館。「ミナ ペルホネン / 皆川明 つづく」展を観るため、ミナの服ではないけれど、自分なりにお洒落して。かなり昔、新宿伊勢丹4階のセレクトコーナーに少しばかりミナの服を扱っていた頃に、生地が気に入って買ったスカートは、紫色のベルベットにグレーのトンボ柄が盛り上がっているもの。サイズが少し小さかったのに無理に着ていて、さすがに着るのを諦めても捨てられず、トートバッグに作り直せないかと思って、裁縫の得意な友達に渡してそのままじゃなかったっけ?!と思い出した。(会場にその生地は無かった)

そう。ミナの服作りは生地のデザインから始まる。アイデアはモチロン良いけど、それを実現する職人さんに敬服してしまう。細かい指示にとことん付き合う信頼関係あってこそ。流行を追わず、長く着てもらう、ファストファッションとは逆の姿勢。ファストファッションの需要は否定できないし、価格的な問題は仕方ない。

イラストもとても素敵で、新聞の連載はいつも楽しみにしている。服の愛用者の日常の映像はいい雰囲気だし、服にまつわるエピソードの一つ一つが、じんわりと感動的で良かった。なんだか哲学的でオススメの展覧会、2月16日まで。

 

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◆リニューアルオープンといえば、渋谷パルコにも興奮した。パルコ2の方は今風のホテルになっていたけど、パルコ1に入ると高級ブランドのロエベやグッチがドーン!こってり濃厚なワクワク感で、タイルから壁から楽しい(ドードー鳥のマフラーなんて素敵すぎる!…見るだけでも満足)。上に行けば美術手帖のショップでアート作品が買えたり、ゲームの世界もあって、服だけじゃないいろいろなタイプのショップを巡りながら「面白い」という感覚を刺激された。劇場やミニシアターも復活で嬉しい。地下の食堂街もごちゃ混ぜ世界で、あちこち入ってみたくなる。また行ってみよう。

◆千葉市美術館で12月28日までの「目 非常にはっきりとわからない」展は私にはいまいち響かなかった。今年一番と絶賛する人、ただニヤニヤする人、なにこれ?とつまらなく思う人。評価は分かれているようだけど、行く前にたぶんこういう状態なんじゃないかな、と想像していたそのままだった。何度か訪れたことがある千葉市美術館が改装中という時ならではの展覧会ということで。

何度か通った人は変化に気づくのか、ほんとにモヤモヤしてしまう。「目」の作品は今まで各地の芸術祭などで面白く観てきたので、つい期待してしまうので残念だったけど、来年のオリンピック期間の「まさゆめ」プロジェクトは楽しみにしている。

それにしても、今年もあっという間に過ぎてしまった。。

〜2019年12月〜

わちゃわちゃゴタゴタ忙しなく

◆11月は、今まで伸ばし伸ばしで手をつけなかったことをやってスッキリ!

三年半以上使用してたスマホが何かと限界を感じて、機種変更と共に格安スマホの会社も変更し、そこのwifiも使うことに。ずいぶん長いことADSLで頑張ってきたので、やっっっと!快適〜。今頃なデビューとなった。そして迷惑メールだらけに嫌気が差していたプロバイダーも解約、ついでに滅多に使わなくなったNTT電話も解約。毎月の通信料のスリム化ができた。

 

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◆部屋に長いこと巨大な箱で鎮座していた”大福”iMac君を、リネットジャパンに送り出してデータ消去も依頼し、歴代のPHSとスマホも同梱した(いちおう記念撮影をして)。

◆健診で引っかかって精密検査を受けたのも結構大変だった。結果は問題なかったけれど、数年後にまた受けることを思うと憂鬱だし、やっぱり年齢が上がると何かと病院に行く機会が増えていくのかな。検査のための食事制限は寂しかったけど、今月は外食で「当たり」があって嬉しかった。西葛西のインドと、練馬の中華と、再訪決定♪

頭を使って、身体も診てもらって、仕事もわさわさしてしまったけど、これからじっくり取り組まなくては。頑張ります!

〜2019年11月〜

バスキアと ゴーリーと

◆六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーでの「バスキア展 MADE IN JAPAN」(11月17日まで)は2100円の入場料に怯んだけど、イヤホンガイドは無料のうえボリュームたっぷりで素晴らしかった!

バスキアは若くして時代の寵児となり、バブル期の日本にも滞在したり、期間は短いながらも精力的に活動した。今回の作品の多くが1982〜84年に制作されていて、その頃の自分と、その時代の空気感を思い出しながら観た。1988年の急死から数カ月後のニューヨークに私は滞在していて、ギャラリー巡りもしていたなか、バスキアの展示をしていた所が結構あったように思う。色とモチーフはポップで、力強く美しい。大きくて目立つし、圧倒的に良かった。外を歩いていても吸い寄せられたのを覚えている。音楽的要素もあれば、社会問題を扱ったメッセージ性の強いものも多い。そして本人もチャーミングなのだから、人気は衰えていないどころか、上がるばかりなのだろうな。

いつも気になるのは”歯”で、今回の作品の中でも多く登場していた。開いた口にずらりと並んでいるどころか、歯医者の看板みたいに一本だけ描かれたものまであったのには、ニヤリとしてしまった。こんなに大規模なのは滅多に無い貴重な機会。チケット売り場の大行列をかわすためにも、金券ショップなどで予めチケットを手に入れてから行くのをオススメする。

 

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◆2016年から日本各地を巡回してきた「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」を練馬区立美術館で観た(11月24日まで・月休)。シニカルでクラシカル、ユーモラスとも不気味とも取れる作風の絵本作家の展覧会。バスキアとは対象的に、ペンとインクでモノクロームの細かい線描画の小さな作品がほとんどなので、一点一点じっくり観ていたら2時間も過ぎていた。大規模な森美術館並みの時間、なんとも充実した気持ちになれた。

エドワード・リアに影響を受けたゴーリー、ゴーリーに影響を受けたティム・バートン。とてもよくわかる。絵本や仕事の絵が素晴らしいのはモチロンだけど、母親に送った絵封筒が感動モノだった。なんて美しい手紙! 日本美術に興味があったわりには、オペレッタ「ミカド」の衣装デザインには??苦笑い。細かい線を隈なく見るには、眼鏡が必要な人は忘れずに。

◆子供の頃の青春ドラマといえばラグビー部が多かったし、大学ではラグビー部マネージャーだったけど、今月ほど日本がラグビーで熱くなったことは無かったのでは。あんなに強くなって世界と戦えるなんて、夢のようで感動したし、本当に楽しめた。決勝までも観続け、日本でのブームがにわかで終わらないといいなと思う。

それにしても、今度は台風、、自然の力には敵わないとはいえ、温暖化を止める意識をより持たないと、ますます恐ろしいことになりそう。

〜2019年10月〜

浅間国際フォトフェスティバル 2019

◆長野県の御代田町(みよたまち)は軽井沢の隣町で、以前はメルシャン軽井沢美術館だった場所が、去年、御代田写真美術館「フォトみよた」となり、無料でお披露目だったのを、今年は本格的始動で有料となった。去年とても面白かったので、仕事の切り替え時の天気の良い日を待ち構えて、期待いっぱいで訪れた「浅間国際フォトフェスティバル 2019」(11月10日まで)。

なんといっても、メインの作家がシャルル・フレジェなのだから。2016年に銀座メゾンエルメス フォーラムでの展覧会で衝撃を受け、すっかり魅了されてしまった。日本も含めた地球のあらゆる国の衣装姿の人を撮影した写真。それは華やかな民族衣装だったり、祭りや行事の土俗的な格好だったり、動物を模した姿もあって、ユーモラスであり恐ろしくもあり。もう目を見張るほどの奇抜さ! エルメスのときの作品とはダブってなかったように思う。スマホアプリの利用を推奨しているものの、私の場合は容量的に無理だったので、説明シートを手に、一点一点じっくり撮影場所チェックをして堪能した。

あの国のあの島に行って、この格好を目にする機会は来ないだろうけど、想像しただけでワクワクする。世界の広さに、違いに、多様性に。

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他の作家の作品も良かったし、それぞれの展示の仕方がとてもユニーク。室内で積み木のように(フレジェ)、あるいは林の中に点在していたり、浅間山を背景に置かれたもの、風に揺れる布にプリントされたもの、木にくくり付けられたもの、、 秋が深まって紅葉すると、また別の美しさが加わりそう。体験型もあって、スポンジと一緒に写るのが楽しいし、RGB_Lightの3色の影が、物の形状や動かし方で変化するのも面白かった。

キッチンカーやお弁当の出店でランチ(私は菜食弁当だった)もとれて、カフェもあるので3時間も過ごして大満足。ただ、Tシャツが8000円もするのはどうなんだろう。せっかく素敵な写真のプリントなのに買う人がいないと意味がないのでは。来年もまた楽しみにしているので、さらに良くなりますように。軽井沢から2駅だし、都内から御代田駅までのバスもあるので、ぜひオススメ!

〜2019年10月〜

原田治 展 と ヨガナンタン写真展

◆世田谷文学館での「原田治 展 ”かわいい”の発見」で、久しぶりに懐かしいあの頃を思い出した。OSAMU GOODSはドンピシャ世代なので、ポップで洒落たキャラクター達に親しんでいた。いわゆるファンシーなキャラクターとは色味が違って、カワイイのだけど可愛すぎないというか。今見てもちっとも古くない。キャラクターだけでなく、少年の頃の絵からイラストやデザインの仕事、集めていた物なんかも展示されている。

アンアン等のイラストルポなんて、当時の青山だの原宿だの、あぁ、そんな店あった、あった、、と頷きまくり。大好きだった雑誌「ビックリハウス」は、捨てていないし捨てられない! 面白くて楽しくて、センスのいい大人達がふざけてる感じがたまらなかった。人生で最も雑誌にワクワクした頃だと思うし、一緒に参加している感覚があった。

会場には同世代はもちろん、思った以上に若い世代がたくさんいて、手描きのロゴデザインを観ながら「手描き〜!なんか最近、手描きしたくなってる」などと言ってて。どういうわけか誇らしい気持ちになってしまった。原田治は2016年に70歳で亡くなっていて、仲間であったペーター佐藤も安西水丸も亡くなってしまっているし、皆さん少し早めで残念に思う。一緒に笑顔の楽しそうな写真にグッと来た。東京は9月23日まで。来年秋に福岡へ巡回予定。

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◆銀座のCHANEL NEXUS HALL「ヴァサンタ ヨガナンタン 写真展 二つの魂の神話」は、静寂のなかでインドの古典に触れつつ、写真の表現に目を凝らしまくる。ヨガナンタン(父がスリランカ、母がフランスのフランス人)が撮影したモノクロ写真に、インド人によって、伝統的なドローイングや手彩色を施しているというから。ぺたっと厚塗りの部分もあれば、自然に見える淡色塗りがあったり、和紙にプリントしたり、アメコミ風に描いたり民族画のようだったりと、章ごとに異なる表現がされている。それが神秘的な世界への誘いに効果的で良かった。入場無料・9月29日まで。

〜2019年9月〜

夏のキノコ 2019 と 映画「ロケットマン」

◆仕事のキリが良いタイミングで、しばし軽井沢へ。この夏は猛暑かと思ったら涼しく不安定になり、ずいぶん雨が続いた。不作なのか時期がずれたのか、いつも楽しみなブルーベリーがスーパーでも市場でも手に入らず、初めて農園で摘んでみた。樹によって味の違いを確かめながら、袋いっぱいに出来て満足。(ギャラリーカフェ山茱萸 Sanshuyu で1キロ1000円)

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◆キノコ散策も、例年ならタマゴタケに会える時期なのに全く会えず、とても残念だった。今まで出たことのある場所を毎日のようにパトロールしてみたけれど。その代わり、初遭遇のキノコが2種類あって興奮した!

落ち葉の中にキラリと翡翠のように輝く緑のキノコ。小指の爪ほどの大きさで、気づいた自分を褒めたいくらい。ズキンタケというようで、黄色いのも見た。可愛らしくてお気に入りとなった。

もうひとつはキツネノエフデという風流な名前の派手なピンク色のキノコ。色も大きさも、ぶりの照焼に添える生姜にそっくり。しかも卵から出る不思議。近くに卵が二つあったので二日間チェックをしたけれど進展が無く、帰る日になってしまった。時間があったら、卵から伸びる様を観られたのにと悔やまれる。またいつかの楽しみにしたい。

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◆映画「ロケットマン」を観た。エルトン・ジョンというと、ド派手な格好でずんぐりした怒りっぽい人のイメージ。歌は、Your Song や KIKI Deeとのデュエットや、なんといっても Goodbye Yellow Brick Road が大好きだった。QUEENと同時代で、同じマネージャーであるジョン・リードって、、と興味があったのだけど、関係の深さの分「ボヘミアン・ラプソディ」よりもきっとリアルな描き方なのかもしれない(亡くなってないのに可愛そう)。

子供時代の切なさ(親が冷たすぎる!)、スターへ駆け上がる過程のきらめき、なってからの転落と再生。ありがちなパターンだけど今もちゃんと元気なので、ついフレディを残念に思ってしまう。歌詞の意味がそういうことだったのかという発見があるし、歌の場面はミュージカルになるのが良かった。二回ほどホロリと来て、エルトンがキレやすいのも仕方ないなと思うようになれた。人生において、いい友人に恵まれるのは本当に幸せなこと!

〜2019年8月〜

クリスチャン・ボルタンスキー と 塩田千春 展

◆ボルタンスキーなら最近も庭園美術館で観たけど?と思ったら、2016年の秋頃だった。今回の国立新美術館での「クリスチャン・ボルタンスキー Lifetime」は50年の集大成という大規模なもので、ずっしりと見応えがあった。入ってすぐの60年代の短編映像は、あまりに嫌悪感のある作品で驚き、不快な音が漏れるなか眉間にシワを寄せて進み、不穏な空気、悲しみ、神々しさ、と感情がざわつく。過去の記憶や宗教や死をテーマとしているため、館内は暗く、キャプションも無い代わりに配られたマップの字は小さくて、読みづらいのをなんとか読む。

顔写真と電球を組んで祭壇に仕立てたモニュメントのシリーズ、幻想的な影絵のシリーズ、アニミタスやミステリオスに惹きつけられる。電球が振り子のように動いて光と影が行き来し、心臓音が鳴り響く様は、時の流れや人生の残り時間をイメージしてしまう。アニミタスは、辺境の地でたくさんの風鈴が風に吹かれて鳴る作品で、会場では大画面の映像。先月瀬戸内の豊島で初めて体験して感動したので、花火のように生で観る魅力には劣ってしまうけれど、なかなか辿り着けない土地での風景を体験できるのだから、じっくり楽しみたい(9月2日まで・火休)。

表参道のエスパス・ルイ・ヴィトン東京でも、豊島と死海(イスラエル)でのアニミタスを観ることができる。(11月17日まで・無料)

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◆森美術館での「塩田千春展 魂がふるえる」も大規模な回顧展で、やはり記憶や不安や生死をテーマとしている。自身の個人的体験に因る(海外生活でのアイデンティティ、病気、出産、再発…)ため、ヒリヒリと痛々しい作品もあり、初期の裸の映像は、草間彌生的な不安感を感じた。たぶん初めて作品を観たのは、瀬戸内国際芸術祭・第一回の2010年なのかも。豊島での「遠い記憶」は、取り壊された家屋の窓枠を集めて廃校に設置した、切ない気持ちになる作品。その後は各地でいろいろと観てきたけれど、今回初期の映像を観て、こんな感じだったのかと驚いた。

船と赤い糸のインスタレーションは素晴らしく、天から降り注いでる魂を浴びるようで、わぁっと声が出そうなほど。黒い糸を使ったタイプは重々しく、不穏な空気が呪いのごとく漂っている。窓枠、ドレス、靴、トランク、扉、鍵… 人々の生きた証のようで。小さな玩具が散らばったコーナーがとても気に入って、しばらく隅々まで見て楽しんだ。

それにしても、糸を編み込む作業など、インスタレーションの気が遠くなる作業の甲斐があって、圧巻の空間となっている。ボルタンスキー50年に対して塩田さん25年の活動、引けを取らない堂々たる展覧会! 舞台美術も手がけているから空間を一変させる魔法が使える方なのだと思う。10月27日まで。

西新宿のケンジタキギャラリーでも塩田千春展を同じ期間やっていて、小さめの作品を無料で観られる。予習復習としても、余韻としても良いかも。

梅雨でシトシト、家でコツコツの日々、少しでも楽しく過ごしたい。

〜2019年7月〜

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