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ポキート劇場:208

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うみ の いきもの

works70

 

 みみちゃんえほん8月号/ことばイラスト/学研教育みらい(2020)

オラファー・エリアソン と 自伝的な映画ふたつ

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◆東京都現代美術館での「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」(9月27日まで・月休)は見応えがあって良かった。昨品を観ることで環境についての意識も高めてくれる、アートの持つ力のひとつだ。「太陽の中心への探査」という作品は、カラフルな多面体がキラキラ輝いていて、その光と動きはソーラーエネルギーが生み出している…と説明を読んでも、いったいどういう仕組みかはわからない。ただ、目の前の作品は美しく回り、しばらく見とれてしまう。

光と影と色彩と多面体と自然現象と。「サステナビリティの研究室」は自然のモノを使っていろいろと研究しているのが面白いし、今回のタイトルとなっている新作は、水面の揺れを周囲に投影して変化する仕掛けが楽しくて、とても気に入った。自分も作品の中に参加できるものが多いので、小さな子供も楽しんでいた。大人はさらに、背筋を伸ばして日常を考えたい。アイスランド系デンマーク人ならではの氷河の記録写真(1999年と2019年に撮影)は衝撃的で、二十年の変化は世界的に自然災害が増えていることに通じているはずだから。

 

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◆韓国の若き女性監督の長編デビュー作である「はちどり」。キム・ボラ監督自身の体験をベースにして、1994年のソウルの団地に暮らす中学2年生の少女の日常が淡々と描かれる。無表情だけど、怒りや不安や悲しみ、ドキドキもある日々。その年頃にありがちな事だったり、韓国の時代背景、男尊女卑、学力社会などが見えてくる。心の通じ合う大人との出会いは一生の宝物。自分の将来は輝いているのかな? 少女の美しく不安定な眼差しに泣けた。じんわりと心に残る名作。

◆スペインのアルモドバル監督の「ペイン&グローリー」も自身を投影した主人公が、昔を回想したり絶交した旧友や元恋人と再会したり、人生のまとめ的な作品だった。母親への敬愛や男性どうしの恋愛を繰り返し描いてきた監督も年を取り(バンデラスもだいぶ!)身体にガタが来て、これだけは言っておきたいと思って作り上げたのだと思う。切なさに泣けた(再び)し、魅力的なペネロペ・クルスや色鮮やかなインテリアなど、相変わらず素晴らしい。

〜2020年7月〜

ポキート劇場:207

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ピーター・ドイグ展 と わたしの若草物語

◆東京でも緊急事態宣言の解除となり、三ヶ月ぶりに美術館に行った。再開を待ち望んでいた「ピーター・ドイグ展」(東京国立近代美術館にて10月11日まで・月休)は、本来なら6月14日までの会期だったので、コロナ禍で閉館のまま終了となったらどうしよう!と気をもんでいたので、延長の発表にはホッとした。予約制になっても、前売りチケットを持っていて混んでいなければ入場できる。

平日の午前、まあまあの人数。大きな作品が多く、観やすかった。カナダ時代の、森と湖とボートの世界が圧倒的に好き。静かな風景なのに自然の美が饒舌で、目からは賑やかなのに、耳からは何も聞こえない。星空のきらめきが無音のように。トリニダード・トバゴ時代ではまた違う描き方となり、静かさにポップな雰囲気がプラスされて、日傘の男、浜辺に寝そべる人たち、ライオン、ピンポン…と不思議な面白さがある。

映画をモチーフとしたシリーズは、タイトルを見ないようにして、何の映画か想像して楽しんだ。住む場所や多くの映画から影響を受けているのだな、と思う。どっぷりイイものを堪能できた。4階のコレクションコーナーで、大好きな小倉遊亀の「欲女 その一」と久しぶりに会えたのも満足。

 

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◆映画館も三ヶ月ぶり。座席が一つおきで販売というのは、経営的には厳しいと思うけど、観る側には快適でいい。「ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語」は久しぶりに劇場で楽しむのに相応しい作品だった。女性向きだからか、グッと来る場面が多くて涙がでるのに、マスクをしているので拭いづらいったら。

衣装のセンスの良さ(アカデミー賞衣装デザイン賞受賞)と美しい風景(森、湖、海辺など)と。え?あの古典を今またやるの?と思ったけど、現代にも通じる事はあるし、姉妹育ちとしては共感することもある。子供の頃に児童書で読んだり、テレビで映画を観たりした記憶はある。不変のテーマを新しい感性で、繰り返しリメイクする意味はあるのだと思う。主役のシアーシャ・ローナンの魅力があふれている!のを筆頭として、女優たちが素晴らしい!(ローラ・ダーンもメリル・ストリープも、ふてぶてしいフローレンス・ピューも)しばらく余韻にひたれる作品だった。

これから何が起こるかわからないので、観たいモノはなるべく早く行っておかないと。そしてやはり、絵は実物を美術館で、映画は映画館で観ないと、100%の魅力はわからない。あとは、、友達と会ってハシャゲる日が来ることを。

〜2020年6月〜

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